2025.05.30

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TAKEちゃんの あちこち町散策7 – 由良町大引

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WRITER楠本 建

こんにちは建築大好きTAKEちゃんです!

すっかり春めいて暖かくなって散歩しやすい季節ですが皆様は街歩きされていますか?

私は熱い夏が来る前がチャンスとばかりに歩きまわりたい衝動に駆られています( ´∀` )

 

そんな私は今回、由良町の「大引」集落を散策してきました。

由良町大引は「日本のエーゲ海」とも言われる白崎海岸の南東側に位置する漁村集落です。

湾の線形に沿って広がっており平地がほぼない斜面地に張り付くように集落が形成されています。

路地と坂道が複雑に張り巡らされ、坂道の町として知られる尾道のような景観を成しています。

手積みの石垣と紀州の特徴でもある本瓦葺の屋根が美しい いらかの波を見せている一方で、空き家も多く、

新しい住宅のいくつかは台風に打ち勝つべく鉄筋コンクリート造のガッチリとした建物に建替えられていました。

また、あまりにも平地が無いため住宅密度が非常に高く、

路地を歩いていたのに気づくと庭に入り込んでいたことが多々ありました。

庭と路地の境界が曖昧で、庭であり路地でもある状況が自然に成り立っていました。

それに加えて、かなりの頻度で道に面した場所に折り畳み式の縁側が設けられており、

軒先で住人たちが談笑していた光景が目に浮かぶようでした。

おそらく集落全体が大きな家族のような共同体だったのでしょう。

もう一つ印象的だったのがこちらの写真↓

道路に面した掃き出し窓に雨戸が設けられているのはよく見られる作りですが、

なんとこのお家は軒を支える柱に溝を掘り込み、上から木の板を滑り込ませることで

雨風をしのぐ板壁を作りだせる構造となっているのです!

海岸の集落では松の木などの防風林を植えて台風対策を行いますが、

防風林を植える敷地の余裕がなく、隣地との高低差が大きいため隣の家で風を遮ることも難しく

その結果考え出された形と考えると頭が下がります。

家づくりのヒントにしたいものです。

 

今回もお読みいただきありがとうございました♪

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楠本 建

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